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”人生を生き直そうと思って”@オカリナを吹く会

今日はオカリナを吹く会に、はるばる高速を乗り継いで片道一時間半かけて行ったのだけれど、これに参加して本当に良かった。集まったメンバーも興味深くて、特にある方がおっしゃられた「人生を生き直そうと思って」という言葉にハッとさせられた。

まず今回の参加者は全員で四人。主催者の方は、穏やかで優しそうな雰囲気の素敵なセラピストさん。ご自身がオカリナの音色に癒されたので、他の人にも体験してもらいたくてこの会を開いたのだとか。他にも趣味がないので探しているという方や、大病をされて今は好きなことをしながら自分を癒している方。そして定年退職した旦那さんが最近ギターを始めたので、何か共通の趣味を作れないかとオカリナに興味を持ったご婦人。ところでこのご婦人のお話しがまず興味深かった。彼女曰く、定年退職された旦那様は今”ジタバタ”しているのだそう。「自分が思い描いていた定年退職後の生活と現実は違っていて、戸惑っているみたいね。ずっと仕事だけして来たから、何をすればいいのか分からないみたい。それでずっと家にいるから、私は息が詰まってちゃって。何せ今までは夜と週末だけしか一緒に過ごさなかったからね。だから今はお互い距離の取り方を調整中なの。あと一、二年くらいはかかるでしょうね。私はバレー(踊る方の)とかヨガとか趣味がたくさんあるし、お友達との付き合いも大切にしたいのよ」なんか、両方の気持ちが分かる気がする。

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自己紹介の後に、会はゆるーく進んでいく。「この会ではうまく吹くことが目的ではありません。自由にオカリナを吹いて、ゆるゆるしてもらうことが目的です。お茶を飲みながら、のんびりやってください」とのことで、まずみんなでドレミファソラシドの出し方を確認する。その後は「手元にあるアメイジンググレイスの楽譜(カタカナ付き)や、その辺にある楽譜の曲を自由にどこででも吹いてください。はい、今から自由時間!」という感じだった。

始めはみんな集まって吹く。

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そのうち、私は日の当たるソファで吹く。自宅だとどうも近所が気になってコソコソ吹いていたのだけれど、ここだと思い切って音を出すことができて嬉しい。

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途中でハーブティーを頂いたりしながら、お昼ご飯になる。とても美味しくて体に優しいランチ。ヨモギを煎じてシナモンを淹れたという変わったお茶が出て、ここからお茶の話になった。「あのぅ、緑茶をちょっと変わった飲み方で楽しめないか色々と調べてるんですが、何か知りませんか?」と聞くと、和ハーブ教室で緑茶に大葉を入れて飲んだことがあり、なかなか美味しかったのだとか。和ハーブか。そして話は私のお茶の旅や今通っているお茶の学校の話になった。「お茶のビジネスを何かするんですか?」「色んな方にそう質問されるんですが、特に今具体的なイメージはありません。ただお茶のワークショップみたいなことをしてみたくて。海外のお茶を色々飲んでもらうのと、最後に日本の緑茶で何かみなさんを驚かすことができないか研究中でして・・・」と言うと、ある方が「私の実家はお茶を作っていますよ!工場もあって製茶までするんです。見学に来ますか?というか、なんかコラボしたいくらい」えぇ!?すごい!確かに静岡にいると結構な頻度でお茶を作っている方が多いけれど、ここにもおられたとは。「ところでそのお茶の旅の情報発信してるんですか?本とか出したらどうですか?」まぁブログには雑多に何かし記録しているけれど、「お茶」というくくりではない。「じゃあ、よく分からないけれどお茶のHP作ってみます。自分で出版者設立したりできるそうなので、いつか本書きます」と宣言しておいた。2016年7月から単なる好奇心だけで、色んな国の茶の産地へ行って茶を飲んでいたけれど、他の人にとってそれは普通ではないことが改めて分かった。確かにもう三年以上も続けているし、来年はネパールのイラムやインドのアッサムへ行きたいなぁなどと思っている。完全なる行き過ぎた趣味だ。

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オカリナをたっぷり吹いて、美味しいご飯を食べられて大満足!けれど、私にとって最も貴重だったのは、他愛もない三人の雑談だった。趣味を探しているという50歳くらいの女性が、私にこう言った。「好きなこと(お茶のことらしい)を持っておられて、羨ましいです。私は今まで働きながら子育てをし、週末は子供のスポーツクラブへ行き、介護をしたりして、全くこんな会に参加する時間などありませんでした。そしてある日病気になったんです。仕事も辞めた。そして自分の人生は何もないことを知った。それで趣味を見つける所から始めて、自分の人生を生き直そうと思って」この時、私は自分がどれだけ恵まれているのかを知った。自分がやりたいことをしたくても、できない人はたくさんいる。多くの人が年老いてから”人生を生き直す”のに対し、私は33歳で会社員を辞めてアジアを三か月旅したあの日から、自分の人生を生き直しているのかもしれない。私は時々、自分の持っている自由すぎる環境を憎んだりしていた。自分の生活を充実させるために色んなことを考え、色んな所へ行き人に会い、色んな事に挑戦して失敗し、色んな事に悩んだ。そして生活を充実させるために、何かしなければ・・・と悩んでいる時間があまりも多すぎて、疲れていった。けれど、それは大変ありがたいことだったのだ。年老いてから人生を生き直すというのでは、正直言って色んな事が遅すぎる・・・。

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一方、この話を聞いておられた60代の女性(定年退職した旦那がいる)は、とても若々しく活き活きしていた。彼女も私と同様、旦那の転勤であちこち転々として来た一人だった。「新しい土地へ行くたびに、友達もいなくてね。でもね、自分から動かないと何も始まらないのよ」このご婦人は中年になってから踊るバレーを始めたり、ヨガを始めたりして、自分をとても楽しんでいるように見えた。私は会社員を辞めてからろくに金も稼がずにブラブラしていることが後ろめたく、罪悪感があった。でもこのご婦人は自分を凛と持って、色んなことを楽しんでいることがとてもかっこよく見える。私も歳を取ったらこんな風になりたいと言わずに、今からこんな風にかっこよくなりたい。

今日みなさんとお話して色んなことを学んだと共に、やってみたいことがまた増えた。特に和ハーブについて、もうちょっと知りたい。緑茶と掛け合わせることで、何か新しいお茶の楽しみ方が生まれるのかもしれない。お茶農家兼製茶屋さんを訪ねれば、また何か違うアイデアが見つかるかもしれない。そして今日も思ったけれど、自分の人生を変えたり新たな道に導いたりするのは、はやり人との出会いなのだ。これから寒くなるけれど、どんどん外に出よう!