日本にいるからこそ🎐

日本人も知らない日本を知る

何も持たない幸せを追求する

本を読んでいて、マザーテレサの「無関心の暴力」という言葉に目が留まる。これは”愛の反対は憎しみではなく無関心だ”という結論だけれど、途中のこの文章が気になった。「日本人は物質的に豊かな国だけれど、多くの人が弱い人や貧しい人に無関心です。物質的に貧しい人は他の貧しい人を助けます。精神的には大変豊かな人達です。物質的に豊かな多くの人は他人にも無関心です。精神的に貧しい人達です」この”多くの日本人”の中に自分も含めて、実際に私が新興国を旅していた時に同じことを感じた。

今でこそ考え方は変わったが、私は自分の中のルールに基づいて、基本的に新興国で寄付を求められても応じなかった。しかし現地の方は結構高い確率で、貧しい人にお金を渡していた。そして渡している方も特段裕福層そうには見えなかった。さらに私が旅の途中で何かに困っていると、現地の方がよく助けてくれた。重たいスーツケースを運んでくれたり、空いていたリュックのチャックを閉めてくれたり、混雑するバスで席を譲ってくれたり、着方の分からない民族衣装を着せてくれたり・・・。何かをご馳走してくれることもあり、払うと言ってもお金を受け取らなかった。これは主にインド、ネパール、中国、ベトナム、ラオス、スリランカなどで体験したことである。では自分がこういったことを日本で誰かにするかというと、残念ながらしていない・・・。

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『なぜ物質的に豊かな多くの人が、貧しい人を助けないのだろう』と考えていたら、一つの結論にたどり着いた。それは「物質的に豊かな人は、持っているものを失うのが怖いからではないか」ということ。心理学的には人は得られる利益よりも、失うことによる苦痛の方が大きいのだそう。だったら失う不安を感じなくても済むように、そもそも色んなものを持っていなければいいのではないか。そもそも金がなければ、人に取られたりして失う不安に駆られない。キャリアがなければ、それに固執する必要もなくなる。物がなければ、身軽にどこにでも行ける。

昔収入やキャリアに異様なほど固執して身動きが取れず、最高に不幸せだと思っていた時に、ラオスの川で水浴びをしている一家を見てこう思ったのを思い出す。『人生はシンプルな方が幸せなのかな。色んな物を手に入れれば入れるほど人生は複雑になり、幸せから遠ざかって行く気がする』

マザーテレサの言葉をきっかけに、これから色んなものを手放していこうかな。何も持たないことで、精神的に幸せに暮らせるように。

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