日本にいるからこそ🎐

日本人も知らない日本を知る

日本の人生のメンター

今日、自分でビジネスをされている60歳のとあるおじさまとお話しし、色んな気づきがあったのでここに残す。いつも思うけれど、人と話すことで色んな考えを知ることができる。特に自分と違う年代や違う生き方をしている人と話すことで、同世代や似た環境の人とは違う次元の意見が出てきたりして大変参考になる。

以前「もう友達だから。いつでも遊びに来てよ」と言われたので、アポも取らずにいきなりその人の仕事場にお邪魔する。そして冬はストーブが温まるように、来る1時間前に連絡してくれと言われる。コーヒーを片手に我々は色んな話をした。陶芸や旅、どういう人を面白いと思うのかとか、好きなことをして自立した人生を送る人とずっと人に使われる人生を送る人の違い、このおじさまがどうやって夢を実現してきたのか等。「今のようなビジネスの方向性を早い段階から考えておられたんですか?」「そうだねぇ。10代の時に飽きやすいから一つのことをずっとするのは無理だと気づいていたよ。会社に入る時も、長いこと働きます!と言って入って、3年くらいで自分が勉強したいことを習得してすぐ辞表を出したね。これ、20代の頃に描いた自分の夢の構想」と言って見せて頂いたのは、どこかの画家が描いたのかと思うような美しい絵で、まさにその方が今ビジネスをされている場所とそっくりだった。

(関係ないけど、私はこの絵が好きです)

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「自分のやりたいことのイメージを具体的に持っておくといいよ。あと人に宣言することだね。すると人から『あれ、どうなってるの?』と聞かれたりして、あぁやらなくちゃと思い出すしね」私もやりたいことをリスト化するようにしており、リストに書いたものは結構な確率で実現してきた。実現しなかったものは、きっと自分に必要ないものだと思っている。「みんな自分の好きなことや面白いと思うことをして生きていけるといいんだけどね。下手か上手かは関係なくて、楽しいかどうかの方が大事。得意なことに早く気づいた方がいい」「今、私も自分の得意なこととか、続く仕事の条件なんかを見つめ直す作業をしているんです」「いいね。まだ全然若いから、ゆっくりやればいいよ。まだ人生三分の一くらいでしょう?僕は60歳だけど、120歳まで生きるつもりだからあと半分ある」確かに、この方は120歳くらいまで元気に生きそう。さらにこうも言っておられた。「どれだけ常に自分がご機嫌でいられるか。ご機嫌さを周りにふりまけるかが大事だと思うよ。周りの人も気持ちいいしね」14時半くらいにおじゃまして、気づけば16時半が近づいている。そろそろ暗くなってくるので、おいとまする。外はしとしとと雨が降りだしていた。

(天気が良くて暑いと、私はご機嫌)

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今日、お話ししてホッとしたことがある。それは「まだ若いからゆっくりやりなさい」という言葉。これは色んな年配の方が私によくかけてくれた言葉なのだけど、私には今日まで意味が分からなかった。成果は早く出すべきで、早く何か形になるものを作り上げなければと思っていた。が、そんなに簡単なことではないのだ。このおじさまは、長い時間をかけて自分の夢を実現してきた。そんな人から見れば、私などはまだまだ青く、これからいくらでも時間をかけて色んなことをできるようにきっと見えるのだろう。だからそんなに急がず、ゆっくりやればいいとみんな言っていたのだ。(急ぐと大体失敗する)それに近い将来にすぐ何かを実現したとしても、それがゴールではない。そこからも人生は続くのだし。あと新鮮だったのは「会社で働いたのは、自分の夢の実現に必要なことを学ぶためだけだった」と言っておられたこと。文章を書くスキルを身に付けたくて出版社で働いたり、家を自分で建てられるよう建築業界で働いたり・・・。あぁ、そういう方法があったのか!と思った。そういう観点で仕事を選べば、その仕事をする意味が必ず自分にあるし、辛かったとしても何のためにそれをするのかが明確で耐えられる気がする。

私は今日ここに来るまで、自分がシンガポールの三年間で送ったような充実した生活を、今住んでいる場所でも作らなければ、ここに住む可能性のある三年以内に何かを成し遂げなければと思い込んでいた。しかしその一方でこんな風にも思っていた。『ここで新しい生活を作っても二年後くらいに去ることになり、また違う場所で新しい生活を作らなければならない(しかもその新しい場所もどこか分からない)。近い将来去るのが分かっている場所で、またシンガポールでしたようにエネルギーを使って新しい生活を作らないといけないのか・・・。しんどいなぁ。それに自分の先行きが見えなさ過ぎて、いつまで経っても自分の生活を確立できそうにない』私はきっと自分の人生を行く場所ごとに細切れに考えていたが、そういうことじゃない。人生は長く繋がっていて、別に今いる場所で何か完成させなくてもいいし、長期的な目標に向かってその時々でできることをやっていけば、いつかどこかの場所でその目標は実現されるのだと気づいた。年が明けたら金を稼ぐために自分のスキルや経験からできる仕事を探そうとしていたが、そうではなくて、自分が将来的にしたいことに役立ちそうな仕事を探すことに決めた。

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もう一つ気づいたのは、本物の交流にアイデンティティなど関係ないということ。私は何かの仕事に就くまで自分が何者なのかが説明できないので、会社員などが多そうな集まりには出ないようにしていた。(それに人と自分を比べてしまい、心理的に不安定になるのをわざと避ける意味もあった)けれどシンガポールでも今いる場所でも、交流がある人達に私の職業は関係がない。私に職がなくてもあっても、変わらずに交流し続けてくれた。私もまた交流する人達の職業や出身国などはどうでもよく、その人が何に興味があるのか、どんな考え方の持ち主なのかなど、その人自身に対する興味で交流関係が成り立っている。早く仕事に就いて自分のアイデンティティを作らないと・・・と思っていたけれど、もう自分のアイデンティティは既にあったのだ。

シンガポールに続き、ここ日本でもパンダ先生しかり、このおじさましかり、人生の師匠と思える方々に出会うことができて大変幸せ。それにしてもこのおじさまは、私と初めて話した時にこう思ったそう。「なんか普通の一般的な感じに見えて、話の端々からちょっと違うな、面白そうな人だなぁと思って。僕が想定しない範囲の反応や返答がきたりね。まぁ君にとってはそれが普通だから分からないだろうけど。それにここには少し変わった人が集まるからね」私には全く思い当たるふしがなかった。目上の方を敬うよう最大限の配慮をし、失礼のないよう突飛な発言は差し控えたつもりだったが・・・。あぁ、でも今日みたいにいきなり訪ねていくところなんかも、ちょっと変わった人(というか、非常識?)と思わせるのかな。でもこの人だったら、いきなり訪ねても大丈夫だろうとか一応考えてます。

一体私のどの要素が面白いと思わせるのか、機会があればぜひ聞いてみたい。